研究活動の概要

中野研究室について 教員プロフィール  研究活動の概要 地域・社会連携の概要

主研究テーマ

  • 子どもの運動促進,体力向上,運動発達に関する研究
  • 子どもの成長に貢献するための運動促進
  • 子どもの運動実施と教育効果
  • 子どもの運動実施とソフトスキル(非認知能力,GRIT,社会情動的スキルなど)との関係
  • 子どもの運動実施と基本的生活習慣の獲得
  • 子どもの多様な運動経験を目指した実践的研究

研究シーズ集(PDFが開きます)

近年,本研究室では「すべての子どもに運動機会を!!」を目標に活動をしています.体育,スポーツ科学の研究の多くは,既に運動に関心を持っていたり,実施していたりする人をターゲットとしています.しかし,最近,子どもの運動は極端な二極化が進み,そもそも運動に関心の無い層が非常に多くなってきています.遊びの一番人気が運動や体を動かす遊びであった時代は過去の話になってしまいました.結果的に,一部の運動が好き/得意な子と,ほとんど運動に接しない子達にわかれる傾向が強まっています.そのため,我々,スポーツや体育の専門家がより広い視野で子ども達の運動機会の創造を考えていかなければ,非常に少ないパイの中で運動を促進していくことになってしまいそうです.これは,運動を通して様々な成長を得てきた我々のような人間にとっては,運動を通して伝えられる機会の減少を意味します.これはとても寂しいことです.このような危惧を少しでも解消するために,我々の研究室は活動をしています.
そのために,本研究室では,特に,幼児期,児童期の子ども達を対象に,多様な運動経験を促進するための研究活動を行っています.
体力向上,運動能力の発達を目指した実践的な活動,研究はもちろん,近年は,非認知能力やGRIT,社会情動的スキルなど(まとめてソフトスキルなどと呼ばれる)の社会的成功に欠かせないと言われる能力の発達に子どもの運動が如何に貢献しうるかを中心命題として研究活動をしています.これらの要素は,子どもの教育の柱とも言える能力であり,運動実施がこれらの能力の育成にいかに役立つかを示すことで,これまで運動への関心が高くなかった子や家庭,地域に対しても,少しでも運動に関心をもってもらいたいと考えています.これらの研究活動を通して,子どもにとっての運動の意義や価値を高めていきたいと思っています.
この他にも,子どもの運動実施や体力と基本的生活習慣の関係,学力との関係,家庭状況との関係など,子どもの運動促進にまつわる課題を多岐にわたって研究しています.
また,共同研究者の先生方と一緒に,東南アジア地区で子どもの運動や健康教育,保健教育・学習などに関する国際共同研究にも参画しています.

 

中野研究室の研究ターゲット

 

【研究成果(抜粋)】

運動時間と社会情動的スキルの関係

良く遊ぶ友達の数,体を動かす頻度と社会情動的スキルの関係

運動等習慣と社会情動的スキル,体力偏差値の関係

マルチスポーツ実施と運動が好きの関係

マルチスポーツ実施と体力自己評価の関係

幼児の体力・運動能力と非認知能力の関係

小学生(2,4,6年生)の体力・運動能力とGRITスコアの関係

小学生の体力・運動能力とスクリーンタイムの関係

小学生(6年生男児)の体力・運動能力と学力の関係

小・中学生の基本的生活習慣管理能力の縦断的変化

幼児の運動実践ガイドブック

共同研究(進行中,計画中)

  • 子どもの運動習慣が小児の腸内細菌叢のバランスに及ぼす影響(岐阜聖徳学園大学 小栗和雄教授と共同)
  • アジアの途上国の教員の自己教育力及び保健教育のコンピテンシー向上のための授業研究
    (中京大学 小磯透教授,國土将平教授,金沢大学 佐川哲也教授らと共同)
  • 政治的抑圧からの回復期におけるアジアの子どもの身体・文化・生活の相互変容研究(金沢大学 佐川哲也教授,中京大学 小磯透教授,國土将平教授らと共同)
  • 児童の運動促進および,体育授業改善のためのガイドブック(EPSS)作成(瀬戸市教育委員会)
  • 幼児の運動促進,体力向上,多様な運動体験に資する実践研究(瀬戸市こども未来課)
  • 名古屋市立小学校における「新たな運動・文化活動」(部活動改革)の効果検証(名古屋市教育委員会、中京大学体育研究所プロジェクト研究)
  • 愛知県,児童・生徒の体力テストデータ分析(体力低下を探る分析的研究)(愛知県教育委員会)
  • 愛知県,児童・生徒の体力づくり実践事業(愛知県教育委員会)
  • 瑞穂公園の運営,活用に関する実践的研究(美津濃株式会社)
  • 子どもの運動促進事業(中京大学 子どもスポーツフェスタで共同)(美津濃株式会社)
  • 子どもの運動教室の実施(スポーツ振興部イーグルススポーツスクール)

過去の主な共同研究

  • 子どもの貧困と体力・スポーツ格差に関する実証的研究(筑波大学 清水紀宏教授,岐阜大学 春日晃章教授と共同)
  • 子どもの運動実施,体力,学力の関係(岐阜大学 春日晃章教授と共同)
  • 幼児の身体機能発達と発達に影響を及ぼす諸要因の相対的特徴と全国基準値作成(岐阜大学 春日晃章教授,岐阜聖徳学園大学 小栗和雄教授らと共同)
  • 現代の子ども達における運動の価値の再発信(瀬戸市教育委員会)
  • アジアの後発開発途上国における学校保健モデル事業(Child Health Club)構築および,そのインパクト評価に関する研究(神戸大学 國土将平(現、中京大学教授,信州大学 友川幸准教授,金沢大学 佐川哲也教授らと共同)
  • 児童生徒のライフスタイル改善と体力向上プログラムに関する的研究(山形大学 鈴木和弘教授,静岡産業大学 小澤治夫教授,筑波大学 西嶋尚彦教授らと共同)
  • 子どもの体力・スポーツ格差に関する基礎的実証研究(筑波大学 清水紀宏教授,岐阜大学 春日晃章教授と共同)
  • こどもの体力・運動能力,活動意欲向上を目指した調査・実践(瀬戸市教育委員会)
  • 子どもの運動成就特性に基づくコンピュータ適応型運動学習の解明(筑波大学 西嶋尚彦教授,順天堂大学 鈴木宏哉准教授らと共同)
  • 「幼児期の運動促進に関する普及啓発事業」幼児期運動指針実践調査研究(瀬戸市教育委員会(文部科学省委託研究))
  • 「幼児期の運動促進に関する普及啓発事業」幼児期運動指針実践調査研究(多治見市教育委員会(文部科学省委託研究))
  • 体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究(多治見市教育委員会(文部科学省委託研究))
  • 拠点システム構築事業「国際教育協力イニシアティブ」教育協力拠点形成事業 学校保健分野における国際協力モデルの構築と自立支援(代表:大妻女子大学 大澤清二教授,神戸大学 國土将平教授,金沢大学 佐川哲也教授らと共同)
  • 国際教育協力拠点・学校保健分野 「学校保健分野に関する教育協力についての調査研究事業」
    (代表:大妻女子大学 大澤清二教授,神戸大学 國土将平教授,金沢大学 佐川哲也教授らと共同)

卒業研究集